フェンダー社の「ストラトキャスター」やギブソン社の「レスポール」は、ご存知でしょうか。これらは、エレキギターの王道モデルというべき存在です。世界中に愛用者の多い「ジャズマスター」や「ジャガー」、見た目にインパクトのある「フライングV」も人気があります。一体どのようなものなのでしょうか。

エレキギターの代表的なモデルとは？

エレキギターには、さまざまなデザインのものがあります。ひとくくりにエレキギターといっても、そのサウンドや弾き心地は、モデルによって大きく違うものです。エレキギターで人気があるのは、やはり王道モデルや初心者でも扱いやすい代表的なモデルです。そこで、「ストラトキャスター」、「レスポール」、「ジャズマスター・ジャガー」、「フライングV」の4つをご紹介します。

ストラトキャスター

エレキギターとして真っ先に挙げられるモデルは、「ストラトキャスター」と「レスポール」の2つではないでしょうか。

まず、ストラトキャスターは1954年にアメリカのフェンダー社によって発売されました。フェンダー社で1950年に発売された「テレキャスター」を、より弾きやすく改良し、量産できるようにしたものがストラトキャスターです。

テレキャスターは、エレキギターの先駆けとして発売されたものです。ストラトキャスターと比較すると、構造はいたってシンプルです。このテレキャスターのサウンドの特徴は、シャープでキレが良いことです。カッティング向きで、テレキャスターならではの味のあるサウンドが魅力となっています。

ストラトキャスターの特徴は、何といってもその弾きやすさです。流線型にシェイプされたボディは見た目が美しいだけでなく、プレイヤーの体に自然とフィットします。また、シェイプしたことによって軽量化が実現し、長く弾いても疲れにくくなりました。持った時のバランスが良いため、ロング・スケールであるにもかかわらず高音部分を弾く時のハイ・ポジションまで弾きやすくなっています。

ほぼすべてのストラトキャスターに、音程を変化させる「トレモロアーム」が標準装備されています。このトレモロアームの効果でサウンドに多彩な表現を加えることが可能になり、きらびやかなサウンドを手に入れることが可能です。王道というべきエレキギターなので、迷ったらストラトキャスターを選ぶと良いかもしれません。

レスポール

レスポールは1952年にアメリカのギブソン社から発売されました。エレキギターの重量は3～4kgが一般的ですが、レスポールはボディが分厚いので、中には4kgを超えるものもあります。しかし、分厚いボディの中でしっかり反響するので、立体感のある太くて甘めのサウンドを余韻まで楽しめるのが魅力です。

一方で、ボディの角が体に当たってしまったり、重量があるので長時間の演奏には疲労感を伴ったりすることもあります。体にフィットしにくいので、高音部分のハイ・ポジションが弾きづらいと感じる方もいます。

スケールについては、「ギブソン・スケール」とも呼ばれているミディアム・スケールが使用されています。ストラトキャスターよりもネックが短いので、弦のテンションが緩めに感じられます。そのため、弾きやすいと感じる方も多いです。

1961年にはギブソン社からレスポールの後継モデルとして、「SG」が発売されました。SGとはレスポールを軽量化し、ハイ・ポジションも弾きやすく改良したものです。SGのサウンドの特徴は、レスポールよりもかたくてシャープなことです。そのため、ロック系のプレイヤーに好まれています。軽くて持ちやすいので、女性にもおすすめです。

ジャズマスター・ジャガー

ジャズマスターとジャガーは、ストラトキャスターと同じフェンダー社から発売されたものです。まず、ジャズマスターは、1958年にストラトキャスターの上位モデルとして発売されました。ピックアップのコントロールが独特であるものの、うまく使いこなせれば幅広いサウンドを楽しめます。ジャズマスターの名前にふさわしい、ジャズにぴったりな軽快なサウンドが特徴です。そのため、パワフルなサウンドがほしい時には向きません。

次に、ジャガーはジャズマスターの上位モデルとして1962年に発売されました。スケールについては、一番短いショート・スケールが採用されているので、女性にも弾きやすいです。あまりパワーはないものの、ストラトキャスターよりもきらびやかなサウンドなので、存在感抜群です。

ジャズマスターもジャガーも、生産中止になった過去があります。しかし、有名ミュージシャンが愛用していることから復活し、現在も世界中にファンがいます。

フライングV

フライングVは、レスポールと同じギブソン社から1958年に発売されました。最大の特徴は、ボディがアルファベットの「V」のかたちをしていることです。インパクトのある見た目の変形ギターの元祖になったものが、フライングVです。一度見たら忘れられないほど印象的なので、憧れのエレキギターとして手に入れたい方も多いのではないでしょうか。

フライングVはボディの形状ゆえに座ったままでは弾きにくく、立って弾く必要があります。そこにあるだけで存在感が際立つので、ロック系やメタル系のプレイヤーから人気があります。もちろん弾いて楽しめますが、コレクションとして収集している方も多いです。

まとめ

エレキギターの代表的なモデルは、「ストラトキャスター」と「レスポール」の2つです。「ジャズマスター」や「ジャガー」、「フライングV」も名高い人気モデルです。それぞれサウンドに個性があり、得意とする曲のジャンルも異なります。

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