毎度ありがとうございます。店主です。
酒飲んでますので少し文章がおかしいかもしれませんがご容赦ください。
店に立っていると、よくこんな言葉を耳にします。
「やっぱり30年弾き込まれたオールドは、枯れたいい音がしますね」
「やっぱり30年弾き込まれたオールドは、枯れたいい音がしますね」
確かにロマンがありますし、私もヴィンテージ特有の雰囲気は大好物です。
そんな神話につられてビンテージギターの価格が恐ろしく高騰していますよね。
しかし、数多くのギターを見てきたものとしてあえて言わせていただきますと・・
アコースティックギターは、「古いから」良くなるわけでも、「弾き込まれているから」鳴るわけでもありません!
少し真面目に、ギターの「構造」からその理由を紐解いてみましょう。
1. 「弾き込み」で設計(ブレーシング)は変わらない
「弾き込むと音が育つ」というのは物理現象として事実です。木が振動に慣れ、効率よく響くようになります。
しかし、変わるのはあくまで「振動の伝達効率」です。
ギターの鳴りの8割以上は、トップ板の裏側にある「ブレーシング(力木)」の配置や削り出し(スキャロップ加工など)の設計で決まります。(と思います)
ギターの鳴りの8割以上は、トップ板の裏側にある「ブレーシング(力木)」の配置や削り出し(スキャロップ加工など)の設計で決まります。(と思います)
もし、このブレーシング設計が厚すぎて響かないギター(70年代後半の一部モデルなど)の場合、どれだけ毎日ガシガシ弾き込んでも、ポテンシャル以上の音は出ません。「効率よく、頑丈に響かない音」になるだけです。
弾き込みとは、あくまで「優れた設計という素質を持ったギターが、その上限値まで目覚めるプロセス」に過ぎません。
2. 「経年変化」という名の、ただの寿命(歪み)
「古いギターは木が乾燥しているから鳴る」というのも、半分は危険な誤解です。
アコギのトップ板には、常に弦による約70〜80kgもの強烈な張力がかかっています。
30年、40年という歳月は、木材を乾燥させるだけでなく、この張力によって「構造の歪み(ひずみ)」を生む時間でもあるのです。
30年、40年という歳月は、木材を乾燥させるだけでなく、この張力によって「構造の歪み(ひずみ)」を生む時間でもあるのです。
- ネックが起きる
- トップ板が50代男性のようにお腹を出す
- 内部のブレーシングがパキッと剥がれる
こうしたダメージを負ったギターは、どれだけ「枯れた良い木」であっても、弦のエネルギーが歪みで相殺され、驚くほど鳴らなくなります。
3. 本当に「鳴るギター」の3条件
私たちが「めちゃくちゃ鳴る!」と感動する個体は、時代に関係なく次の3つが揃っています。
- ブレーシングの設計と木材の厚みが、黄金比で噛み合っている(構造)
- 長年の弦圧に負けず、木材が健全な状態を保っている(健康状態)
- ナット・サドルの調整が適正である(セットアップ)
生まれた時の設計が良く、健康で、セットアップが万全であれば、作られて半年の新品であっても、ヴィンテージを軽々と凌駕する爆鳴りを響かせます。
A〇azonで思わずポチってしまった19,800円のギターが鳴らないのは当たり前ですので、諦めてください!
中高年の皆様なら、スペックや神話ではなく、「本質がどこにあるか」を見極める審美眼をお持ちのことと思います。
ギターも全く同じです。
「ヴィンテージだから」「前のオーナーが使い込んだから」というストーリーに、高い授業料を払う必要はありません。
今、目の前にあるそのギターが、きちんと箱鳴りしているか。その「事実」だけを耳で聴いてみてください。
もし、ご自宅に「昔はもっと鳴ったんだけどな…」という相棒が眠っているなら、一度当店へお持ち込みください。
内部のブレーシングの剥がれを接着し、サドルの角度をコンマ数ミリ見直すだけで、見違えるような現役のトーンを取り戻すことができると思います。
大人の趣味だからこそ、神話に惑わされず、理屈に裏打ちされた本物の音を楽しみたいものですね。
結論としては「好み」ですね。失礼しました。
それでは。













